注文住宅で収納に困らないためのポイント!

注文住宅を建てる際に注目すべきポイントは間取りだけではありません。「収納」も住まいの快適性を左右する部分です。
しかし、初めて注文住宅を建てる方の中には「収納スペースってどこに設けるべき?」「収納のポイントが分からない」という方もいるでしょう。そこで今回は、注文住宅で収納に困らない・後悔しないための設計ポイントを解説します。
玄関・リビング・洗面所など、部屋別に収納のポイントを紹介しているので、家づくりの参考としてチェックしてみてください。
収納を考えるためのポイント
収納スペースを設ける場所はどこでもよいわけではありません。何も考えずに収納スペースを設計すると、収納までの移動距離が長くなったり、収納スペースが広すぎて部屋が狭くなったりするなどの弊害が生まれてしまいます。
まずは、収納スペースを設けるときに考えるべきポイントを確認していきましょう。
収納に関するニーズの洗い出し
収納スペースについて考える際は、まず「どんな収納スペースなら便利になるのか」を洗い出しましょう。例えば、服や布団カバーなど、出し入れする機会が多いものを収納する場合、収納スペースが高い位置にあると不便です。
毎回脚立を使って収納する手間がかかってしまいます。また、スポーツ用品や工具などの重いものを収納する場所が2階の場合、重いものを持って1階に下らなければなりません。
そのため、家族のニーズを洗い出した後に、収納の手間を軽減するための策略を練りましょう。「できるだけ低い位置に収納スペースを設ける」「収納スペースは1階に集中させる」など、生活スタイルに合った快適な収納スペースを考えてみてください。
家事動線
「家事動線」は、家の収納を考える上で外せないポイントです。家事をするときの人の動きを意識した収納なら、収納するまでの流れがスムーズになります。
たとえば、洗面所にタオルや詰め替え用の洗剤、浴室に干せる「室内干しセット」を収納すれば、洗面所だけで家事が完結します。場所を移動する手間もかかりません。
使う頻度が多い掃除機は、奥の方に収納すると取り出すのが大変です。そのため、掃除機は食べ物のカスやほこりが集まりやすいリビング、もしくはリビング近くの廊下に置くのがおすすめです。
このように、収納スペースのポイントは「使う場所に使うものがすぐに出し入れできること」です。できるだけ、ひとつの家事に関連するものは同じ場所に集めておきましょう。
コンセント
収納スペースを設置するときは、コンセントの位置も把握しておきましょう。収納棚を後から設置する際、棚でコンセントが隠れてしまうと不便です。
そのため、収納棚を設置するときはコンセントがない場所を選びましょう。また、パソコンやコピー機など、コンセントが必要なものをコンセントの近くに収納するのもポイントです。
ウォークインクローゼットを設置する場合は、コンセント設置しましょう。掃除するときに「掃除機のコードが届かない…」という心配もありません。
予算
収納スペースや収納棚の設置には、当然費用が発生します。収納スペースを増やすほど、費用が高くなってしまうので、何も考えずに収納スペースを設置すると予算をオーバーする可能性もあるでしょう。
また、広い収納スペースを設ければ費用がかかるだけでなく、ほかの部屋が狭くなってしまいます。そのため、あらかじめ収納にかけられる予算を明確に打ち出してから、収納スペースの数や広さを決めましょう。
【部屋別】収納のポイント
「玄関」「リビング」「洗面・脱衣所」「その他箇所」に収納する際のポイントを解説します。スッキリと収納させるコツや、見栄えがいい収納の仕方なども紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
玄関
玄関は「家の顔」と呼ばれる部分なので、スッキリと見せたいものです。しかし、玄関は靴や雨具、趣味の道具や遊び道具などを、収納すべきものがたくさんあります。
そこでおすすめしたいのが、シューズインクローゼットやシューズクロークです。住む人のことを考えて設計されたシューズインクローゼットなら、靴や雨具のほか、ベビーカーや三輪車などのかさばりがちな道具も収納できます。
玄関からシューズクロークに入って、そこからそのまま家の中へと通過できる「ウォークスルータイプ」のシューズクロークであれば、雨に濡れたときや、子どもが遊んで泥だらけになったときも玄関を汚す心配もありません。
シューズクロークの近くに浴室を設置すれば、濡れた状態や汚れた状態のまま浴室へ直行できるので、非常に便利です。
リビング
リビングは人が集まりやすい場所なので、ティッシュや爪切り、筆記用具や雑貨など、収納すべきものがたくさんあります。リビングにテレビを置く家庭も多いので、リモコンやコードなども収納することもあるでしょう。
おしゃれな雑貨を配置することによって、どうしてもデッドスペースが生まれてしまうケースも少なくありません。
リビングクローゼットやリビングキャビネットを設置すれば、たくさん収納できます。デッドスペースに置けるような小さいサイズの収納棚を設置するのもおすすめです。
「見せる収納」にしたいなら、オープンシェルフや壁面収納を設置してもいいでしょう。
洗面・脱衣所
洗面所や脱衣所のタオルや化粧品、下着などの「出し入れの頻度が多いもの」は、取り出しやすい棚に収納しましょう。「室内干ししかしない」という家庭の場合は、洗面所にランドリースペースを設けましょう。
ランドリースペースで、洗濯機の近くに室内干しユニット、収納棚・ラックなどを設けると、洗濯物を干す作業や収納する作業をスムーズに進められます。
詰め替え用の洗剤や歯磨き粉の在庫などは、洗面台下のスペースやハンガー付きのバスケットの中に仕舞いましょう。
その他箇所
トイレには壁収納や手洗いカウンター下の収納棚を活用、キッチンには背面収納やパントリーを活用すると、スッキリして見えます。
使用頻度が少ないものは、屋根裏や階段下に収納するとよいでしょう。子どもが成長したときのことを考えて、子ども部屋はクローゼットやロフトなど、できるだけ収納スペースを確保しておくのがおすすめです。
まとめ
注文住宅で収納に困らない・後悔しないための設計ポイントは、家事動線・コンセントの位置・予算を踏まえて、収納に関するニーズの洗い出すことです。また、玄関・リビング・洗面など、場所によって収納スペースのポイントが異なります。
「使う場所に使うものがすぐに出し入れできること」を意識して、できるだけ特定の家事に関連するものは同じ場所に集めておきましょう。